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Monday, July 10, 2006, 06:59 AM ( 683 views ) - 屋根といネタ
先日関東の方から仕事に関するお問い合わせを頂きました。

新しく家を建てるという事に熱く情熱を注ぐ姿勢が素敵でしたので、私の拙い説明ではありますが、誠意を込めて返信した次第です。

そこで、ひとつこんな事を書きました。

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最後に蛇足ですが、職人仲間に伝わる言い伝えをひとつ書いておきましょう。

家は完成させてはならぬ。押入れの奥や、裏庭の見えないところに未完成の部分を残しておくものだ。家を完成させてしまうというのは人生の終結を暗示する。完璧な隙の無い家を”完成”させてしまうと、そのお施主さんもその人生を完了させてしまう。すなわち、死んでしまう。

これは工務店のいいわけか、それとも真摯なゲン担ぎか解りませんが、神経質が過ぎると良くないというのは、もっともな話。心やすらぐべき場所のマイホーム。何かに捉われて毎日イライラしないためにも、こだわり過ぎないことは先人の知恵だったのかも知れません。

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今、見直してみると本当に蛇足ですが(説明文の最後に付け加えた文章でした)、現代の情報化社会に於いての新築を考えておられる施主さんの大変さを実感した、私の心象がよく表れている文章だなと、自分ごとながら思わされます。

色んな分野で言えることですが、情報が溢れかえっている現代です。ヘタをするとその道のプロが知らないでいる事(必要性が低かったりすると知らない事もありますね)も、お客さんが詳しく知っていたりします。

凝れば凝るだけ深くなっていく。全体を大切に考えれば一点集中で詳しくなったり、一点にのみこだわったりする事は決して良い事ではありませんが、何かに捉われてしまう、何かにこだわりすぎてしまう、というのは現代の情報化社会に適応しすぎた人のチョットした落とし穴じゃないかなと思うのです。

何かに捉われて全体が見えなくなってしまう、そういう事は、どんな場面でもよくあると思います。

家を建てる時にはそれがとても大きな負担、ストレスになる事もあるのではないか、と思うのです。

人生のとても大きなイベントですので、おざなりには出来ませんが、施主さんには肩に力を入れすぎないで、折角なので楽しむくらいの感覚で構えて頂ければな、と思います。